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投資リスク

リスク要因

以下には、平成28年8月30日現在で本投資法人の投資口への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。但し、以下は本投資法人の投資口への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。

本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した場合、本投資法人の投資口の市場価格は下落し、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。また、本投資法人の純資産額の低下その他財務状況の悪化により、分配金の低下が生じる可能性があります。
各投資主は、自らの責任において、本投資法人の投資口に関する投資判断を行う必要があります 。

なお、記載事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これらの事項は平成28年8月30日現在における本投資法人及び資産運用会社の判断又は仮定に基づく予測等によるものであり、実際の結果と異なる可能性があります。

投資口に関するリスク

(イ)投資口の商品性に関するリスク

  1. ①譲渡性に関するリスク

    本投資法人の投資口は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資法人の投資口を換価する手段は、原則として、第三者に対する売却のみとなります。東京証券取引所における本投資法人の投資口の流動性の程度によっては、本投資法人の投資口を投資主の希望する時期及び条件で取引できなかったり、本投資法人の投資口1口当たりの純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や、本投資法人の投資口の譲渡自体が事実上不可能となる場合があります。

  2. ②市場性に関するリスク

    本投資法人の投資口は、東京証券取引所に上場されていますが、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少その他の東京証券取引所の「有価証券上場規程」その他の規則等に定める一定の上場廃止基準に抵触する場合には、本投資法人の投資口の上場が廃止される可能性があります。上場廃止後は東京証券取引所における本投資法人の投資口の売却が不可能となり、投資主の換価手段が大きく制限されます。これにより、投資主は、本投資法人の投資口を希望する時期及び条件で換価できないか、全く換価できない可能性があります。

  3. ③エクイティとしてのリスク

    投資口は、株式会社における株式に類似する性質(いわゆるエクイティとしての性質)を有するものであり、投資金額の回収や利回りの如何は本投資法人の財政状態及び経営成績等に影響されます。本投資法人は、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。

    また、本投資法人の投資口に対して投下された投資主からの投資金額については、いかなる保証も付されておらず、金融機関の預金と異なり預金保険等の対象でもありません。本投資法人について破産その他の倒産手続が開始された場合や本投資法人が解散した場合には、投資主は配当・残余財産の分配等において最劣後の地位に置かれ、投資金額の全部又は一部の回収が不可能となる可能性があります。

(ロ)投資口の市場価格の変動に関するリスク

本投資法人の投資口の市場価格は、金融商品取引所における投資家の需給により影響を受けるほか、金利情勢、経済情勢その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けます。

  1. ①大量売却による価格下落のリスク

    本投資法人の投資口が取引所において一時的に大量に売却される場合、本投資法人の投資口の市場価格が大幅に下落する可能性があります。

  2. ②市況等による価格下落のリスク

    本投資法人の投資口の市場価格は、本投資法人の財政状態及び経営成績等により影響を受けることに加え、社会経済一般の事象、たとえば、一般経済情勢や市場実態の変化を含んだ市場全体の変化、不動産市況、将来の不動産投資信託証券市場一般の規模と流動性、法制や税制等の不動産投資信託に関係する諸制度の変更及び資本市場の低迷や金利の上昇、不動産投資信託以外をも含めた他の金融商品に対する本投資法人の投資口の相対的な魅力、その他様々な要因の影響を受け、その価格形成に影響を及ぼす可能性があります。

(ハ)投資口の価値の希薄化に関するリスク

本投資法人は、資産の取得、修繕等、本投資法人の運営に要する資金、又は債務の返済(敷金・保証金の返還並びに借入金の返済及び投資法人債の償還を含みます。)等の資金の手当てを目的として新規投資口を随時発行する予定です。投資口が発行された場合、既存の投資主が、必要口数を新規に取得しない限り、保有する投資口の持分割合は減少します。また、本投資法人の営業期間中に発行された投資口に対して、その保有期間が異なるにもかかわらず、当該営業期間について既存の投資主が有する投資口と同額の金銭の分配が行われる可能性があります。
 更に、投資口発行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの純資産額や市場における需給バランスが影響を受ける可能性があります。
 これら諸要因により、既存の投資主が悪影響を受ける可能性があります。

(ニ)投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一でないリスク

投資法人の投資主は、投資主総会を通じて、投資法人の意思決定に参画できるほか、投資法人に対して一定の権利を行使することができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは必ずしも同一ではありません。たとえば、金銭の分配に係る計算書を含む投資法人の計算書類等は、役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はないことから、投資主総会は、必ずしも、決算期毎に招集されるわけではありません。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主はその投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第14条第1項)。
 更に、投資法人は、資産の運用に係る業務その他の業務を資産運用会社その他の第三者に委託しています。
 これらの要因により、投資主による資産の運用に係る業務その他の業務に対する統制が効果的に行えない可能性もあります。

本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク

(イ)収入、費用及びキャッシュ・フローの変動に関するリスク

本投資法人は、投資対象不動産等を主な投資対象としていますが、投資対象たる不動産及び投資対象とする資産対応証券等の引当てとなる不動産(以下「投資対象不動産」といいます。)からの収入が減少し、又は投資対象不動産に関する費用が増大することにより、投資主への分配がなされず又は分配金額が減少することがあります。

  1. ①収入に関するリスク

    本投資法人の収入は、本投資法人が取得する投資対象不動産の賃料収入に主として依存しています。投資対象不動産に係る賃料収入は、投資対象不動産の稼働率の低下、賃料水準の低下、テナントによる賃料の支払債務の不履行・遅延等により、大きく減少し、キャッシュ・フローを減ずる要因となります。開示されている運用資産の過去の収支の状況や賃料総額は、当該資産の今後の収支と必ずしも一致するものではありません。また、当該投資対象不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。

  2. ②費用に関するリスク

    収入の減少だけでなく、退去するテナントへの預り敷金・保証金の返還、多額の資本的支出、投資対象不動産等の取得等に係る費用の増大もキャッシュ・フローを減ずる要因となります。

    また、投資対象不動産に関する費用としては、減価償却費、租税公課、保険料、水道光熱費、設備管理委託費用、警備委託費用、清掃委託費用、造作買取費用、修繕費用等があり、かかる費用の額は状況により増大する可能性があります。

(ロ)借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク

本投資法人は、投資方針に従い、機関投資家(租税特別措置法(昭和32年法律第26号、その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15第1項第1号ロ(2)において定義されています。以下同じ。)からの金銭の借入れ及び投資法人債の発行による資金調達を行うことがあります。その限度額は、金銭の借入れ及び投資法人債についてそれぞれ1兆円(但し、合計して1兆円を上限とします。)としています(規約第31条) 。

  1. ①借入コストに係るリスク

    本投資法人は、新たな投資対象不動産の取得等を目的として、借入れによる資金調達を行っています。しかし、借入金利が著しく上昇すること、及び資金の追加借入れ又は借換えに時間を要すること等により、借入コストが増大する可能性があります。

    また、本投資法人の資産の売却等に伴って、借入金等の期限前返済を行う場合には、期限前返済コスト(ブレークファンディングコスト等)が発生します。このコストは、その発生時点における金利情勢によって決定されることがあり、予測し得ない経済状況の変動によりコストが増大する可能性があります。

  2. ②調達条件に関するリスク

    金銭の借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、金利情勢その他の要因による影響を受けるため、今後、本投資法人の希望する時期及び条件で金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はありません。

    借入れ及び投資法人債の金利は、借入れ時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合、その後の市場動向にも左右されます。一般的に、市場金利が上昇傾向にある場合、本投資法人の利払額は増加します。

    本投資法人が資金を調達しようとする場合、投資口の発行の方法によることもあります。この場合、投資口の発行時期及び発行価格はその時の市場環境に左右され、場合により、本投資法人の希望する時期及び条件でこれを発行することができないこともあり得ます。また、投資口が発行された場合、上記「投資口に関するリスク (ハ) 投資口の価値の希薄化に関するリスク」に記載の通り、本投資法人の投資口の市場価格に悪影響を及ぼすおそれがあります。

  3. ③財務制限条項に関するリスク

    本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の条件として、投資主への金銭の分配を制約する等の財務制限条項が設けられたり、規約の変更が制限される等の可能性があり、このような制約が本投資法人の運営に支障をもたらし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、金銭の借入れ若しくは投資法人債の発行の際に(又はその後において)運用資産に担保を設定した場合には、本投資法人が当該担保の設定された運用資産の売却を希望する際に、担保の解除の手続等を要することが考えられ、希望通りの時期又は価格で売却できない可能性があります。なお、平成28年8月30日現在、本投資法人の借入れについては、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持することを定める等の財務制限事項が設けられています。 

  4. ④返済資金調達に関するリスク

    本投資法人が返済期の到来した金銭の借入れ又は投資法人債の借換えを行うことができないことにより、また、本投資法人のキャッシュ・フロー、金利情勢その他の理由により(投資対象不動産からのキャッシュ・フローの減少、評価額の下落等を理由として、借入金又は投資法人債の早期返済を強制される場合を含みます。)、本投資法人が保有する運用資産を処分しなければ金銭の借入れ及び投資法人債に係る債務の返済ができなくなる可能性があります。この場合、本投資法人の希望しない時期及び条件で運用資産を処分せざるを得ないこととなる場合があり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。

  5. ⑤債務不履行に関するリスク

    本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債に係る債務について債務不履行となった場合、それらの債務の債権者により本投資法人の資産に対して仮差押え等の保全処分、差押え等の強制執行又は担保権の実行としての競売等が行われることがあるとともに、本投資法人に対して破産等の倒産手続の申立てが行われる可能性があります。

(ハ)有利子負債比率に関するリスク

LTVの上限は、資産運用会社の運用ガイドラインにより65%としていますが、資産の取得等に伴い一時的に65%を超えることがあります。一般的にLTVの水準が高くなればなるほど、本投資法人の投資口の分配金の利回りは高くなることが想定できるものの、金利上昇の影響を受けやすくなり、その結果投資主の分配額が減少するおそれがあります。

(ニ)資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者に関するリスク

  1. ①任務懈怠等に関するリスク

    本投資法人は、投信法に基づき、資産の運用を資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依拠するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基礎等を必ずしも維持できる保証はありません。資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者は、投信法及び金商法上委託を受けた業務の執行につき善良な管理者としての注意義務(以下「善管注意義務」といいます。)を負い、かつ法令、規約及び投資主総会の決議を遵守し投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(以下「忠実義務」といいます。)を負っています(投信法第118条、第209条、金商法第42条)が、これらの者による業務の懈怠その他義務違反があった場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。

  2. ②利益相反に関するリスク

    本投資法人の一般事務受託者、資産保管会社、資産運用会社又は資産運用会社の株主等、本投資法人に現在関与し又は将来関与する可能性がある法人は、それぞれの立場において本投資法人の利益を害し、自己又は第三者の利益を図ることが可能な立場にあります。

    これらの関係法人がそれぞれの立場において自己又は第三者の利益を図った場合は、本投資法人の利益が害される可能性があります。

    資産運用会社は、本投資法人に対し善管注意義務と忠実義務を負う(金商法第42条)ほか、投信法及び金商法において業務遂行に関して行為準則が詳細に規定されており、更に運用ガイドラインに基づく自主的なルールも定めています。

    しかし、資産運用会社が、上記に反して、自己又は第三者の利益を図るため、投資法人の利益を害することとなる取引を行った場合には、投資主に損害が発生する可能性があります。

    なお、資産運用会社が、将来において別の投資法人等の資産運用を受託した場合、本投資法人と資産運用会社の間のみならず、本投資法人と当該投資法人等との間でも、利益相反の問題が生じる可能性があります。投信法は、このような場合に備えて、投信法上の資産運用会社が、その資産の運用を行う投資法人相互間において取引を行うことを原則として禁止する等の規定を置いています。また、資産運用会社においても、他の投資法人等の資産を運用することとなる場合には、投資法人等との間の利益相反の問題に対処するために必要な自主的ルールを策定することも想定されます。しかしながら、この場合に、他の投資法人の利益を図るため、本投資法人の利益が害されるリスクが現実化しないという保証はありません。

  3. ③解約に関するリスク

    一定の場合には、資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者との契約が解約されることがあります。投信法上、資産の運用、資産の保管及び一般事務に関して第三者へ委託することが要求されているため、各契約が解約された場合には、本投資法人は新たな受託者に委託する必要があります。しかし、本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たな受託者を選任できる保証はなく、速やかに選任できない場合には本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。

  4. ④倒産等に関するリスク

    資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者のそれぞれが、破産手続、再生手続又は更生手続その他の倒産手続等により業務遂行能力を喪失する可能性があるほか、本投資法人は、それらの者に対する債権の回収に困難が生じるおそれがあり、更に、資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者との契約を解約されることがあります。これらにより、本投資法人の日常の業務遂行に影響を及ぼすことになり、また、場合によっては本投資法人の投資口の上場が廃止される可能性もあります。そのような場合、投資主が損害を受ける可能性があります。

(ホ)PM会社に関するリスク

  1. ①能力に関するリスク

    一般に、賃借人の管理、建物の保守管理等、不動産の管理全般の成否は、PM会社の能力、経験及びノウハウによるところが大きく、本投資法人が保有する又は取得を予定している不動産の管理についても、管理を委託するPM会社の業務遂行能力に大きく依拠することとなります。管理委託先を選定するに当たっては、当該PM会社の能力、経験及びノウハウを十分考慮することが前提となりますが、そのPM会社における人的・財産的基盤が維持される保証はありません。

  2. ②利益相反に関するリスク

    本投資法人の投資対象不動産に係るPM会社が、他の顧客(他の不動産投資法人を含みます。)から当該顧客の不動産の管理及び運営業務を受託し、本投資法人の投資対象不動産に係るPM業務と類似又は同種の業務を行う可能性があります。これらの場合、当該PM会社は、本投資法人以外の者の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。

  3. ③解約に関するリスク

    一定の場合には、PM会社との契約が解約されることがあります。後任のPM会社が選任されるまではPM会社不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に当該投資対象不動産の管理状況が悪化する可能性があります。また、本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たなPM会社を選任できる保証はなく、速やかに選任できない場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。

  4. ④倒産に関するリスク

    PM会社が、破産手続、再生手続又は更生手続その他の倒産手続等により業務遂行能力を喪失する可能性があるほか、本投資法人は、それらの者に対する債権の回収に困難が生じるおそれがあり、更に、PM会社との契約を解約されることがあります。これらにより、本投資法人の日常の業務遂行に影響が及ぶことになり、投資主が損害を受ける可能性があります。

(ヘ)本投資法人及び資産運用会社の人材に依存しているリスク

本投資法人の運営は、本投資法人及び資産運用会社の人材の能力、経験及びノウハウに大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、本投資法人の運営に重大な悪影響をもたらす可能性があります。

投信法上、投資法人を代表し、その業務執行を行う執行役員及び執行役員の業務を監督する監督役員は、善管注意義務及び忠実義務を負いますが、職務遂行上、本投資法人の執行役員又は監督役員が善管注意義務又は忠実義務に反する行為を行った場合は、結果として投資主が損害を受ける可能性があります。

(ト)業務提携先に依存しているリスク

資産運用会社は、平和不動産株式会社との間で業務提携に関する協定を締結し、情報の提供を受けています。このため、本投資法人の運営は、業務提携先の能力、経験及びノウハウに大きく依存しており、資産運用会社と業務提携先との協働関係が失われた場合、業務提携先からの情報の提供、人材の派遣等と同等の情報の提供、人材の派遣等を受けることが不可能又は著しく困難となり、本投資法人の運営に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

また、業務提携先が、現在有している情報収集能力、助言能力、人的資源等を維持できなくなった場合には、本投資法人の運営に悪影響を及ぼす可能性があります。

加えて、業務提携先の利益は本投資法人の他の投資主の利益と相反する可能性があります。たとえば、業務提携先は、他の投資法人を含む不動産関連事業に投資を行い、又は行う可能性があることから、これらの事業と本投資法人との取引又は競合において利益相反が起こる可能性があります。

(チ)本投資法人が倒産し又は登録を取消されるリスク

本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号、その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)、民事再生法(平成11年法律第225号、その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服します。

本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資法人の投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。

本投資法人が清算される場合、上記「投資口に関するリスク (イ) 投資口の商品性に関するリスク ③エクイティとしてのリスク」に記載の通り、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産による分配からしか投資金額を回収することができません。

(リ)本投資法人の投資方針の変更に関するリスク

規約に定められている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、本投資法人の役員会及び資産運用会社の取締役会が定めたより詳細な投資方針、運用ガイドライン等については、投資主総会の承認を経ることなく、変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。

(ヌ)本投資法人による敷金・保証金等の利用に関するリスク

本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金・保証金等を運用資産の取得資金の一部として利用する場合があります。しかし、賃貸市場の動向、賃借人との交渉等により、本投資法人の想定よりも賃借人からの敷金・保証金等の預託額が少なくなり、又は預託期間が短くなる可能性があり、この場合、必要な資金を借入れ等により調達せざるを得なくなります。また、敷金・保証金等を本投資法人が利用する条件として、本投資法人が敷金又は保証金の返還債務を負う場合があり、当該返還債務の履行に必要な資金を借入れ等により調達する可能性があります。これらの結果、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。

不動産及び信託受益権に関するリスク

投資対象不動産の価格や流動性等の要因により本投資法人の運用資産である投資対象不動産等の価値が下落した場合、本投資法人の投資口の市場価格の下落をもたらす可能性があります。

(イ)不動産の流動性、取引コスト等に関するリスク

  1. ①流動性及び取引コストに関するリスク

    不動産は、一般的に代替性がない上、流動性が低く、また、それぞれの物件の個別性が強いため、その売買の際には、不動産鑑定士による鑑定評価、関係者との交渉や物件精査等が必要となり、売却及び取得に多くの時間と費用を要するため、取得又は売却を希望する時期に、希望する物件を取得又は売却することができない可能性があります。特に、不動産が共有物件又は区分所有物件である場合や土地と建物が別人の所有に属する場合等、権利関係の態様によっては、取得及び売却により多くの時間と費用を要することがあり、場合によっては取得又は売却ができない可能性があります。

  2. ②不動産の取得・処分に関するリスク

    今後の政府の政策や景気の動向等の如何によっては、不動産投資信託その他のファンド及び投資家等による不動産に対する投資がより活発化する可能性があり、その結果、不動産の取得競争が激化し、本投資法人が取得を希望した不動産の取得ができない可能性が高まることがあります。また、取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格・時期・条件で取引を行えない可能性等もあります。更に、本投資法人が投資対象不動産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性等もあります。その結果、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があります。

(ロ)不動産の欠陥・瑕疵等に関するリスク

  1. ①不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク

    一般に不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥・瑕疵等が存在している可能性があります。資産運用会社が投資対象不動産等の選定・取得の判断を行うに当たっては、原則として投資対象不動産について定評のある専門業者から建物状況調査報告書を取得する等の物件精査を行うとともに、当該投資対象不動産等の元所有者又は元受益者から譲渡の時点における一定の表明及び保証を取得することとしています。また、状況に応じて、元所有者又は元受益者に対し一定の瑕疵担保責任を負担させる場合もあります。しかし、建物状況調査報告書で指摘されなかった事項について取得後に欠陥・瑕疵等が判明する可能性があります。建築基準法等の行政法規が求める所定の手続を経由した不動産についても、一般的に建物の施工を受託した建築会社又はその下請け業者において、建物が適正に施工されない場合がありうるほか、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの保証はありません。また、元所有者又は元受益者の表明及び保証が全ての欠陥・瑕疵等をカバーしている保証はなく、瑕疵担保責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、元所有者又は元受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。これらの場合には、買主である本投資法人が当該欠陥・瑕疵等の補修その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあります。

  2. ②権利関係等に関するリスク

    不動産を巡る権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。

    また、元所有者又は元受益者が表明及び保証した事実が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や元所有者又は元受益者が負担する瑕疵担保責任を追及しようとしても、元所有者又は元受益者の損害賠償責任又は瑕疵担保責任の負担期間が限定されていたり、元所有者又は元受益者の資力が不十分であったり、元所有者又は元受益者が解散等により存在しなくなっている等の事情により、実効性がない可能性があります。なお、運用資産及び期中取得資産の前売主の多くは、主として不動産信託受益権の保有のみを目的とする法人であるため、契約上瑕疵担保責任を負うこととされている場合であっても瑕疵担保責任を負担するに足りる資力を有しない可能性があります。

    更に、売主が表明及び保証を行わない場合又は瑕疵担保責任を負担しない場合であっても、本投資法人が当該不動産を取得する可能性があります。たとえば、本投資法人は、競売されている不動産を取得することがありますが、かかる不動産に瑕疵等があった場合には瑕疵担保責任を追及することができません。

  3. ③瑕疵担保責任を負担するリスク

    本投資法人は、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号、その後の改正を含みます。)(以下「宅地建物取引業法」といいます。)上、みなし宅地建物取引業者となるため(宅地建物取引業法上の登録をした信託受託者たる信託銀行も同様です。)、不動産の売却の相手方が宅地建物取引業者でない場合、不動産の売主として民法(明治29年法律第89号、その後の改正を含みます。)(以下「民法」といいます。)上負う瑕疵担保責任を原則として排除できません。従って、本投資法人又は信託受託者が不動産の売主となる場合には、一定限度の瑕疵担保責任を負うこととなる場合があります。

  4. ④登記に公信力がないことに関するリスク

    我が国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。従って、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことや予想に反して当該不動産上に第三者の権利が設定されていることがあります。また、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。

  5. ⑤境界の確定に関するリスク

    物件を取得するまでの時間的制約等から、一般に隣接地所有者からの境界確定同意が取得できず又は境界標の確認ができないまま、当該物件を取得する事例が少なからず見られます。本投資法人がこれまでに取得した投資対象不動産にもそのような事例が存在し、今後取得する投資対象不動産等についてもその可能性は小さくありません。従って、状況次第では、後日これを処分するときに事実上の障害が発生し、また、境界に関して紛争が発生して、所有敷地の面積の減少、訴訟費用、損害賠償責任の負担を余儀なくされる等、投資対象不動産について予定外の費用又は損失を負担する可能性があります。同様に、越境物の存在により、投資対象不動産の利用が制限され賃料に悪影響を及ぼす可能性や、越境物の除去等のために追加費用を負担する可能性があります。

(ハ)災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク

火災、破裂爆発、落雷、風・ひょう・雪災、水災、地震火災、地震破裂、地震倒壊、噴火及び津波並びに電気的事故、機械的事故その他偶然不測の事故並びに戦争、暴動、騒乱、テロ等(以下「災害等」といいます。)により投資対象不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性があります。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するため一定期間建物が不稼働を余儀なくされることにより、賃料収入が減少し、又は当該投資対象不動産の価値が下落する結果、投資主に損害を与える可能性があります。但し、本投資法人は、災害等による損害を補填する火災保険、賠償責任保険等を付保する方針であり(但し、地震保険についてはPML値が20%以上の場合には、当該運用資産につき、付保します。)、このような複数の保険を手配することによって、災害等のリスクが顕在化した場合にも、かかる保険による保険期間及び保険金の範囲内において、原状回復措置が期待できます。もっとも、投資対象不動産の個別事情により保険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で補填されない災害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額され若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、災害等によりテナントの支払能力等が悪影響を受ける可能性があります。付保方針は、災害等の影響と保険料負担を比較考量して決定されます。また、保険金が支払われた場合であっても、行政規制その他の理由により当該投資対象不動産を災害等の発生前の状態に回復させることが不可能となることがあります。

(ニ)不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク

  1. ①既存不適格に関するリスク

    建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の施行又は適用の際、これらの規定に適合しない現に存する建物(現に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、原則として当該規定が適用されない扱いとされています(いわゆる既存不適格)。しかし、かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用されるので、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、費用等追加的な負担が必要となる可能性があり、また、現状と同規模の建築物を建築できない可能性があります。

  2. ②行政法規・条例に関するリスク

    不動産に係る様々な行政法規や、各地の条例による規制が投資対象不動産に適用される可能性があります。たとえば、文化財保護法(昭和25年法律第214号、その後の改正を含みます。)に基づく試掘調査義務、一定割合において住宅を付置する義務、駐車場設置義務、福祉配慮設備設置義務、緑化推進義務及び雨水流出抑制施設設置義務等が挙げられます。このような義務が課せられている場合、当該投資対象不動産を処分するときや建替え等を行うときに、事実上の困難が生じたり、これらの義務を遵守するための追加的な負担が生じたりする可能性があります。

  3. ③都市計画に関するリスク

    投資対象不動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し、当該投資対象不動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建築物を建築できない可能性があります。

(ホ)法令の制定・変更に関するリスク

土壌汚染対策法のほか、環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。また、消防法(昭和23年法律第186号、その後の改正を含みます。)(以下「消防法」といいます。)その他不動産の管理に影響する関係法令の改正により、投資対象不動産の管理費用等が増加する可能性があります。更に、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により投資対象不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ヘ)売主等に関するリスク

本投資法人が、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にあると認められる又はその疑義がある者を売主とする投資対象不動産等の取得を行った場合に、破産管財人、監督委員又は管財人(以下「管財人等」といいます。)により売買が否認されるリスクを完全に排除することは困難です。また、本投資法人による売主からの投資対象不動産等の取得又は売主若しくは元所有者による取得行為がいわゆる事後設立(会社法及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第87号)(以下「整備法」といいます。)に基づく改正前の商法(明治32年法律第48号、その後の改正を含みます。)第246条第1項、整備法に基づく廃止前の有限会社法(昭和13年法律第74号、その後の改正を含みます。)第40条第3項、会社法第467条第1項第5号)に該当するにもかかわらず、所定の手続がとられていない場合には、取得行為が無効と解される可能性があります。

  1. ①詐害行為取消・否認に関するリスク

    万一、売主が債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にある状況を認識できずに本投資法人が投資対象不動産等を取得した場合には、当該投資対象不動産等の売買が売主の債権者により取消される可能性が生じます(詐害行為取消権。民法第424条)。また、本投資法人が投資対象不動産等を取得した後、その売主について破産手続、再生手続又は更生手続が開始された場合には、投資対象不動産等の売買が管財人等により否認される可能性が生じます(破産法第 160条以下、民事再生法第127条以下、会社更生法(平成14年法律第154号、その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)第86 条以下)。

  2. ②悪意による取消・否認に関するリスク

    本投資法人が、ある売主から投資対象不動産等を取得した者(以下本②において「買主」といいます。)から更に投資対象不動産等の転売を受けた場合において、本投資法人が、当該投資対象不動産等の取得時において、売主と買主間の当該投資対象不動産等の売買が詐害行為として取消され又は否認される根拠となり得る事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、売主・買主間の売買が否認され、その効果を主張される可能性があります。

  3. ③真正売買でないとみなされるリスク

    売主と本投資法人との間の投資対象不動産等の売買が、担保取引であると判断され、当該投資対象不動産等は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正売買でないとみなされるリスク)があります。

(ト)共有に関するリスク

運用資産である投資対象不動産が第三者との間で共有されている場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。

  1. ①持分の過半数を有していない場合のリスク

    共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条)、持分の過半数を有していない場合には、当該投資対象不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。

  2. ②分割請求権に関するリスク

    共有の場合、単独所有の場合と異なり、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性があります(民法第256条第1項本文)。分割請求が権利濫用として排斥されない場合には、裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性もあります(民法第258条第2項)。このように、共有不動産については、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。

    この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません。また、不動産共有物全体に対する不分割特約は、その旨の登記をしなければ、対象となる共有持分を新たに取得した譲受人に対抗することができません。仮に、特約があった場合でも、特約をした者が破産手続、再生手続又は更生手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるものとされています。但し、共有者は、破産手続、再生手続又は更生手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。

  3. ③抵当権に関するリスク

    他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた物件全体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。従って、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運用資産についても、他の共有者の持分割合に応じて当該抵当権の効力が及ぶこととなります。

  4. ④優先購入権に関するリスク

    共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をした場合には、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に取得できる機会を与えるようにする義務を負います。

  5. ⑤共有者の信用に関するリスク

    不動産の共有者が賃貸人となる場合には、賃料債権は不可分債権となり敷金返還債務は不可分債務になると一般的には解されており、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。即ち、他の共有者の債権者により当該共有者の持分を超えて賃料収入全部が差押えの対象となる可能性や、賃借人からの敷金返還債務を他の共有者がその持分等に応じて履行できない際に当該共有者が敷金全部の返還債務を負う可能性があります。ある共有者が他の共有者の債権者から自己の持分に対する賃料を差押えられたり、他の共有者が負担すべき敷金返還債務を負担した場合には、自己の持分に対する賃料相当額や他の共有者のために負担した敷金返還債務の償還を他の共有者に請求することができますが、他の共有者の資力がない場合には償還を受けることができません。また、共有者間において、他の共有者に共有物の賃貸権限を付与し、当該他の共有者からその対価を受領する旨の合意をする場合があります。この場合、共有者の収入は賃貸人である他の共有者の信用リスクに晒されます。これを回避するために、テナントからの賃料を、賃貸人でない共有者の口座に払込むよう取決めをすることがありますが、かかる取決めによっても、賃貸人である他の共有者の債権者により当該他の共有者の各テナントに対する賃料債権が差押えられるということ等もあり得ますので、他の共有者の信用リスクは完全には排除されません。

  6. ⑥減価要因となるリスク

    上記のリスクが実現しない場合であっても、共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、上記の流動性のリスクや、それらのリスクを反映した価格の減価要因が増す可能性があります。

(チ)区分所有に関するリスク

  1. ①管理・処分に関するリスク

    区分所有建物とは、建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号、その後の改正を含みます。)(以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分(居室等)と共有となる共用部分(エントランス部分等)及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物の場合には、区分所有法上、法定の管理方法及び管理規約(管理規約の定めがある場合)によって管理方法が定められます。管理規約は、原則として区分所有者及びその議決権(管理規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各4分の3以上の多数決によって変更できるため(区分所有法第31条第1項)、本投資法人が議決権の4分の3を有していない場合には、区分所有建物の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、建替決議等をする場合には集会において区分所有者及び議決権(管理規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各5分の4以上の多数の建替決議が必要とされる等(区分所有法第62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異なり管理方法に制限があります。

    区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、区分所有者間で優先的購入権の合意をすることがあることは、共有物件の場合と同様です。

  2. ②敷地に関するリスク

    区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。

    区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権といいます。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部分とそれに係る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第22条)。但し、敷地権の登記がなされていない場合には、分離処分の禁止を善意の第三者に対抗することができず、分離処分が有効となります(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地が数筆に分かれ、区分所有者が、それぞれ、この敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独で、所有権、賃借権等を敷地利用権(いわゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、分離して処分することが可能とされています。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離して処分された場合、敷地利用権を有しない区分所有者が出現する可能性があります。

    また、敷地利用権が使用貸借及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等により第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗できなくなる可能性があります。

  3. ③減価要因となるリスク

    上記のリスクが実現しない場合であっても、このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、上記の不動産に係る流動性のリスクや、それらのリスクを反映した価格の減価要因が増す可能性があります。

(リ)借地物件に関するリスク

  1. ①借地権消滅のリスク

    借地権とその借地上に存在する建物については、自己が所有権を有する土地上に存在する建物と比べて特有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の到来により当然に消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ更新を拒絶する正当事由がある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不払その他による解除その他の理由により消滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、時価での建物買取りを請求できる場合(借地借家法(平成3年法律第90号、その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)第13 条、借地借家法附則第6条、借地法(大正10年法律第49号、その後の改正を含みます。)第4条第2項)を除き、借地上に存在する建物を取壊した上で、土地を返還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到来時の更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、仮に建物の買取請求権を有する場合でも、取得価格が本投資法人が希望する価格以上である保証はありません。

  2. ②借地権を第三者に対抗できないリスク

    本投資法人が借地権を有している土地の所有権が、転売されたり、借地権設定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移ってしまう可能性があります。この場合、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投資法人は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。

  3. ③借地権の譲渡に関するリスク

    借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することとなるので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権設定者への承諾料の支払が予め約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(なお、法律上借地権設定者に当然に承諾料請求権が認められているものではありません。)。

  4. ④借地権設定者の信用に関するリスク

    借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差入れた敷金・保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金・保証金等の返還請求権については担保設定や保証はなされないのが通例です。

  5. ⑤減価要因となるリスク

    上記のリスクが実現しない場合であっても、借地権と借地上に建てられている建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べて、上記のような制限やリスクがあるため、上記の不動産の流動性、取引コスト等に関するリスクや、それらのリスクを反映した価格の減価要因が増す可能性があります。

(ヌ)借家物件に関するリスク

本投資法人は、建物を第三者から賃借の上又は(信託受益権の場合は)信託受託者に賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又は当該賃借部分を単独で、テナントへ転貸することがあります。

この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差入れた敷金・保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があることは、上記の借地物件の場合と同じです。加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて結んだ賃貸借契約が何らかの理由により終了した場合、本投資法人又は信託受託者とテナントの間の転貸借契約が終了し、その結果テナントから、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がなされるおそれがあります。

(ル)底地物件に関するリスク

本投資法人は、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地、いわゆる底地を取得することがあります。

底地物件の場合は特有のリスクがあります。借地権は、定期借地権の場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が更新を拒絶しかつ本投資法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に限り消滅します。借地権が消滅する場合、本投資法人は借地権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第13条、借地第4条)。普通借地権の場合、借地権の期限到来時に更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、借地権者より時価で建物買取を請求される場合においても、買取価格が本投資法人が希望する価格以下である保証はありません。

また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは更生手続その他の倒産手続の対象となった場合、借地契約に基づく土地の賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃料の合計が敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合は投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。借地契約では、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。賃料の改定により賃料が減額された場合、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。借地権者は借地借家法第11条に基づく土地の賃貸の減額請求をすることができ、これにより、当該底地から得られる賃料収入が減少する可能性があり、その結果本投資法人の収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

(ヲ)開発物件に関するリスク

本投資法人が、竣工後の物件を取得するために予め開発段階で売買契約を締結した場合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得する場合に比べて、固有のリスクが加わります。即ち、(i)開発途中において、地中障害物、埋蔵文化財、土壌汚染等が発見された場合、(ii)工事請負業者の倒産又は請負契約の不履行が生じた場合、(iii)開発コストが当初の計画を大きく上回ることになった場合、(iv)天変地異が生じた場合、(ⅴ)予期せぬ行政上の許認可手続が必要となった場合、(vi)開発過程において事故が生じた場合その他予期せぬ事情が発生した場合、(vii)不動産市況に変動が生じた場合には、開発の遅延、変更若しくは中止の可能性、売買契約通りの引渡しを受けられない可能性又は物件完成時における市価が開発段階で締結した契約における売買代金を下回る可能性があります。また、竣工後のテナントの確保が当初の期待を下回り、見込み通りの賃料収入を得られない可能性があります。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、予定されていない費用、損害又は損失を本投資法人が被る可能性があり、その結果本投資法人の収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

(ワ)有害物質に関するリスク

  1. ①土地に関するリスク

    本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得する場合において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該土地の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事より調査・報告を命じられることがあり(土壌汚染対策法第4条第2項及び第5条第1項)、また、当該土地が土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがある等の要件を満たす区域として都道府県知事による指定を受けた場合には、都道府県知事よりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を示した上で指示を受けることがあり(土壌汚染対策法第7条第1項)、当該措置を講じない場合、かかる措置を講じるよう命じられることがあります(土壌汚染対策法第7条第4項)。本投資法人がこれらの調査・報告を命じられ、指示を受け、又は措置を命じられた場合には、本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性があります。

  2. ②建物に関するリスク

    本投資法人が建物又は建物を信託する信託受益権を取得する場合において、当該建物の建材等にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されている可能性やPCBが保管されている可能性があり、かかる有害物質が使用又は保管されている場合には、当該建物の価値が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的又は部分的交換が必要となる場合にはこれに係る予想外の費用や時間が必要となります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があります。更に、投資対象不動産において、アスベスト含有建材のうち飛散性の比較的高い吹付け材が使用されている場合、飛散防止措置・被害の補償等のために多額の出費を要する可能性があり、また、リーシングに困難を来す可能性があります。加えて、通常使用下では飛散可能性がないアスベスト含有建材を使用している物件についても、アスベスト飛散のおそれのある改修又は解体時に飛散防止措置等を行うために多額の費用が発生する可能性があります。

(カ)賃料収入等に関するリスク

  1. ①不動産の稼働リスク

    一般に、不動産の稼働率は、事前に予測することが困難であり、予想し得ない事情により稼働率が低下する可能性があります。賃貸借契約において期間中の解約権を制限していない場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約を解約することが可能であるため、賃借人から賃料が得られることは将来にわたって確定されているものではありません。また、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあります。特に、テナント数の少ない不動産において大口テナントが契約を更新しなかった場合、又は複数の賃貸借契約の期間満了時期が短期間に集中した場合において多くの賃借人が契約を更新しなかった場合は、物件の稼働率が大きく低下する可能性があります。その上、通常の場合において、不動産について一定の稼働率又は稼働状況について保証を行っている第三者は存在しません。以上のような事由により稼働率が低下した場合、不動産に係る賃料収入が低下することとなります。なお、解約ペナルティ条項等を置いて期間中の解約権を制限している場合でも、裁判所によって解約ペナルティが減額されたり、かかる条項の効力が否定される可能性があります。

  2. ②賃料不払に関するリスク

    賃借人が特に解約の意思を示さなくても、賃借人の財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは更生手続その他の倒産手続の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える場合、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、賃貸人の義務違反を理由とする不払のリスクもあります。特に大口テナントが賃料の支払を怠った場合、本投資法人の収益に重大な悪影響を及ぼすことになります。

  3. ③賃料改定に係るリスク

    契約の更新の際又は賃料等の見直しの際には、その時々における賃料相場も参考にして、賃料が賃借人との協議に基づき改定されることがありますので、本投資法人の運用資産、期中取得資産及び取得予定資産(本投資法人が本日以降に資産を取得しようとする場合がありますが、その場合の取得対象となる資産をいいます。以下同じ。)について、現在の賃料が今後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、賃料収入が減少することとなります。また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、賃借人との交渉如何によっては、必ずしも、規定通りに賃料を増額できるとは限りません。

  4. ④賃借人による賃料減額請求権の行使に関するリスク

    建物の賃借人は、定期建物賃貸借契約において賃料減額請求権を排除する旨の特約がある場合を除き、借地借家法第 32条に基づいて賃料減額請求をすることができ、その結果裁判上又は事実上賃料収入の減少をもたらす可能性があります。定期建物賃貸借契約の効力が認められるためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があります。このためある建物賃貸借契約を定期建物賃貸借契約とした上で借地借家法第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合であっても、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった場合には、賃料減額請求権を排除することができず、当該請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。

  5. ⑤定期建物賃貸借契約における賃料減額請求権排除特約に関するリスク

    定期建物賃貸借契約の場合には、その有効期間中は契約中に定められた賃料をテナントに対して請求できるのが原則です。しかし、定期建物賃貸借契約においてテナントが早期解約した場合でも、残存期間全体についてのテナントに対する賃料請求が認められない可能性があります。なお、定期建物賃貸借契約において借地借家法第 32条に基づく賃料増減請求権を排除する特約を設けた場合には、同条に基づく賃料増額請求もできなくなるので、かかる賃料が契約締結時に予期し得なかった事情により一般的な相場に比べて低額となり、通常の賃貸借契約の場合よりも低い賃料収入しか得られない可能性があります。

(ヨ)不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク

  1. ①所有者責任に関するリスク

    投資対象不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が発生し、本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上無過失責任を負うこととされています。現在所有する投資対象不動産には、本投資法人が適切と考える保険を付保しています。その他今後取得する投資対象不動産等に係る投資対象不動産に関しても、原則として適切な保険を付保する予定ですが、投資対象不動産の個別事情により保険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約でカバーされない事故が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額され若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

  2. ②修繕費用に関するリスク

    投資対象不動産につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、投資対象不動産からの収入が減少し、又は投資対象不動産の価格が下落する可能性があります。

  3. ③管理費用に関するリスク

    経済状況によっては、インフレーション、水道光熱費等の費用の高騰、不動産管理や建物管理に係る費用、備品調達等の管理コスト及び各種保険料等のコストの上昇、租税公課の増大その他の理由により、投資対象不動産の運用に関する費用が増加する可能性があります。

(タ)転貸に関するリスク

  1. ①転借人に関するリスク

    賃借人に、投資対象不動産の全部又は一部を転貸させる権限を与えた場合、本投資法人は、投資対象不動産に入居するテナントを自己の意思により選択できなくなったり、退去させられなくなる可能性があります。また、賃借人の賃料が、転借人から賃借人に対する賃料に連動する場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。

  2. ②敷金等の返還義務に関するリスク

    賃貸借契約が合意解約された場合その他一定の場合には賃貸人が転貸人の地位を承継し、転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される可能性があります。この場合において、賃貸人は、賃貸人が賃貸借契約に基づいて賃借人から受領している敷金等の額よりも高額な敷金等を返還する義務を、転借人に対して負担しなければならなくなる可能性があります。

(レ)テナント等による不動産の利用状況に関するリスク

本投資法人は、テナントの属性や資力に留意しつつ賃貸借契約を締結し、PM会社を通じてその利用状況を管理していますが、個々のテナントの利用状況をつぶさに監督できるとの保証はなく、テナントの利用状況により、当該不動産の資産価値や、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。

たとえば、建物そのものが法令や条例等の基準を満たす場合であっても、テナントによる建物への変更工事、内装の変更、その他利用状況等により、建築基準法・消防法その他の法令や条例等に違反する状態となり、本投資法人が、その改善のための費用を負担する必要が生じ、又は法令上不利益を被る可能性があります。また、賃貸借契約における規定の如何にかかわらず、テナントによる転貸や賃貸借の譲渡が本投資法人の承諾なしに行われる可能性があります。その他、転借人や賃借権の譲受人の属性によっては、運用資産である投資対象不動産のテナント属性が悪化し、これに起因して建物全体の賃料水準が低下する可能性があります。賃貸人は賃借人と普通建物賃貸借契約を締結した場合又は定期建物賃貸借契約を締結したものの借地借家法第38条所定の要件が充足されないことにより定期建物賃貸借契約としての効力が否定された場合、正当の事由があると認められなければ、賃貸借期間が経過した場合であっても賃借人との賃貸借契約を終了することができず、運用資産である不動産のテナント属性の悪化を阻止できない可能性があります。

(ソ)マスターリースに関するリスク

特定の投資対象不動産において、PM会社が投資対象不動産の所有者である信託受託者又は本投資法人との間でマスターリース契約を締結してマスターリース会社となり、その上でエンドテナントに対して転貸している場合があります。また、今後も同様の形態を用いる場合があります。

この場合、マスターリース会社であるPM会社の財務状態の悪化により、エンドテナントからマスターリース会社に対して賃料が支払われたにもかかわらず、マスターリース会社から賃貸人である信託受託者又は本投資法人への賃料の支払が滞る可能性があります。また、テナントの募集及び管理その他PM会社としての機能に支障を来たす事由が発生した場合、投資対象不動産の稼働率が大きく低下し、本投資法人の収入が減少する可能性があります。

マスターリース会社であるPM会社と信託受託者との間で締結されたマスターリース契約が、PM会社の倒産又は契約期間満了等により終了した場合には、本投資法人が信託受託者との間で新たなマスターリース契約(以下「新マスターリース契約」といいます。)を締結し、本投資法人がそれまでのマスターリース会社(以下「旧マスターリース会社」といいます。)とエンドテナントの間の転貸借契約及び旧マスターリース会社のエンドテナントに対する権利及び義務等を承継することが規定されている場合があります。この場合において、本投資法人は、賃貸人である信託受託者に対して、新マスターリース契約に基づいて請求し得る敷金返還請求権等に比して過重な敷金返還債務等をエンドテナントに対して負担しなければならなくなる可能性があります。

また、本投資法人がエンドテナントに対して、賃貸人たる地位を承継した旨を通知する前に、エンドテナントが旧マスターリース会社に賃料等を支払った場合、本投資法人は賃貸人たる信託受託者に対して賃料を支払う必要があるにもかかわらず、エンドテナントに対して賃料を請求できなくなります。

これらの場合、旧マスターリース会社に対して求償権又は不当利得返還請求権を行使することは可能ですが、旧マスターリース会社が破綻状態に陥っており、十分に損害を回復できない場合には、本投資法人は損失を被ることになります。

(ツ)不動産の地域的な偏在に関するリスク

本投資法人は、東京都区部を中心として、政令指定都市をはじめとする全国の主要都市の不動産に投資する予定です。特に、ポートフォリオの60%以上を東京23区内の不動産に投資することを基本方針としています。従って、これらの地域における人口、人口動態、世帯数、平均所得等の変化、地震その他の災害、地域経済の悪化、稼働率の低下、賃料水準の下落等により、本投資法人の収益が著しい悪影響を受ける可能性があります。

また、テナント獲得に際し不動産賃貸市場における競争が激化し、結果として、空室率の上昇や賃料水準の低下により賃料収入が減少し、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。

(ネ)テナント集中に関するリスク

投資対象不動産のテナント数が少なくなればなるほど、本投資法人は特定のテナントの支払能力、退去その他の事情による影響を受けやすくなります。特に、1テナントしか存在しない投資対象不動産においては、本投資法人の当該投資対象不動産からの収益等は、当該テナントの支払能力、当該投資対象不動産からの転出・退去その他の事情により大きく左右されます。また、賃貸面積の大きなテナントが退去したときに、大きな空室が生じ、他のテナントを探し、その空室を回復させるのに時間を要することがあり、その期間が長期になればなるほど、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。また、本投資法人の運用資産における特定の少数のテナントの賃借比率が増大したときは、当該テナントの財務状況や営業状況が悪化した場合、本投資法人の収益も悪影響を受ける可能性があります。

(ナ)信託受益権に関するリスク

本投資法人が、不動産を主たる裏付けとする信託受益権を取得する場合には、以下のような信託受益権特有のリスクがあります。

なお、以下、平成19年9月30日施行の信託法(平成18年法律第108号)を「新信託法」といい、新信託法施行と同時に廃止された信託法(大正11年法律第62号。その後の改正を含みます。)を「旧信託法」といいます(信託契約に別段の定めがない限り、平成19年9月30日より前に効力を生じた信託契約については、信託財産についての対抗要件に関する事項を除き、旧信託法が適用されます(信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第109号)第2条)。)。

  1. ①信託受益者として負うリスク

    受益者とは受益権を有する者をいいます(新信託法第2条第6項)。この点、旧信託法の下では、信託受託者が信託事務の処理上発生した信託財産に関する租税、信託受託者の報酬、信託財産に瑕疵があることを原因として第三者が損害を被った場合の賠償費用等の信託費用については、最終的に受益者が負担することになっていました(旧信託法第36条、第37条)。従って、本投資法人が、一旦、信託の受益権を保有するに至った場合には、信託受託者を介して、運用資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを受益者たる本投資法人が負担することになっていました。かかる信託の受益権を取得する場合には、信託財産に関する物件精査を実施させ、保険金支払能力を有する保険会社を保険者、信託受託者を被保険者とする損害保険を付保させる等、本投資法人自ら不動産、土地の賃借権又は地上権を取得する場合と同等の注意をもって取得する必要がありますが、それにもかかわらず、上記のような信託費用が発生したときは、その結果、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性がありました。新信託法の下では、旧信託法第36条第2項が廃止され、原則として信託受益者がこのような責任を負うことはなくなりましたが、信託受益者と信託受託者の間で信託費用等に関し別途の合意をした場合には、当該合意に従い信託受益者に対し信託受託者から信託費用等の請求がなされることがあり(新信託法第48条第5項、第54条第4項)、その場合には同様に本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。

  2. ②信託受益権の流動性リスク

    本投資法人が信託の受益権を運用の対象とする場合で、信託受託者を通じて信託財産としての不動産を処分する場合には、既に述べた不動産の流動性リスクが存在します。また、信託の受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を契約上要求されるのが通常です(新信託法第94条)。また、新信託法第 185条以下に定める受益証券発行信託に係る信託受益権を除き、不動産信託受益権は金商法上の有価証券とみなされますが、譲渡に際しては債権譲渡と同様の譲渡方法によるため、株券や社債券のような代表的な有価証券ほどの流動性があるわけではありません。加えて、信託受託者は原則として瑕疵担保責任を負う形態での信託不動産の売却を行わないため、本投資法人の意思にかかわらず、直接第三者に対して信託財産である不動産の売却ができなくなる可能性があります。なお、金商法に基づき、信託受益権の売買又はその代理若しくは媒介を行う営業については、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、営むことができないとされています。(金商法第29条、第28条第2項、第2条第8項第1号)。

  3. ③信託受託者の破産等に係るリスク

    旧信託法上、信託受託者が破産手続、再生手続又は更生手続その他の倒産手続の対象となった場合に、信託財産が破産財団又は再生会社若しくは更生会社の財産その他信託受託者の固有財産に帰属するか否かに関しては明文の規定はないものの、旧信託法の諸規定、とりわけ信託財産の独立性という観点から、信託財産が信託受託者の破産財団又は再生会社若しくは更生会社の財産その他信託受託者の固有財産に帰属するものとされるリスクは極めて低いと考えられていました。また、旧信託法第16条によれば、信託財産に対する信託受託者自身の債権者による差押えは禁止されており、信託財産は信託受託者の債権者との関係では信託受託者自身の債務の引当財産にならないと考えられていました。新信託法においては、信託財産は信託受託者の固有財産に属しない旨が明文で規定されています(新信託法第25条第1項、第4項及び第7項)。但し、不動産について信託財産であることを管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託の公示(信託の登記)をする必要がありますので、主として不動産を信託財産とする信託の受益権について、本投資法人は信託の登記がなされるものに限り取得する予定です。しかしながら、必ずこのような取扱いがなされるとの保証はありません。

  4. ④信託受託者の不当な行為に伴うリスク

    信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託財産とする信託の受益権を保有する本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。かかるリスクに備え、旧信託法は信託の本旨に反した信託財産の処分行為の取消権を受益者に認めていました(旧信託法第31条)。また、新信託法の下では、受託者がその権限に属しない行為をした場合、その行為の取得権を受益者に認めています(新信託法第27条第1項及び第2項)。しかし、本投資法人は、常にかかる権利の行使により損害を回復することができるとは限りません。

    また、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵等につき、当初委託者が信託受託者に対し一定の瑕疵担保責任を負担する場合に、信託受託者が、かかる瑕疵担保責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投資主に損害を与える可能性があります。

(ラ)フォワード・コミットメント等に関するリスク

本投資法人は、投資対象不動産等を取得するに当たり、いわゆるフォワード・コミットメント等(先日付での売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行うこととしているものその他これに類する契約)を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、投資対象不動産等の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払いにより、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。

税制等に関するリスク

(イ)導管性の維持に関する一般的なリスク

税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、事業年度毎に判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努める予定ですが、今後、本投資法人の投資主の減少、海外投資主比率の増加、資金の調達先、分配金支払原資の不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、利益の配当等を損金算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資法人の投資口の市場価格に影響を及ぼすこともあります。

(ロ)過大な税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク

平成21年4月1日以後終了した事業年度毎に判定を行う導管性要件のうち、租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号、その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行令」といいます。)に規定する配当可能額の90%超の金銭の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の税引前の会計上の利益を基礎として支払配当要件の判定を行うこととされています。従って、会計処理と税務上の取扱いの差異等により、過大な税負担が発生した場合には、この要件を満たすことが困難となる場合があり得ます。なお、平成27年4月1日以降に開始する事業年度については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額の増加額を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当がなされています。

(ハ)資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク

本投資法人において利益が生じているにもかかわらず金銭の借入れ又は投資法人債の発行に際しての財務制限条項上、一定額を留保しなければならない等、配当原資となる資金が不足する場合は、借入金や資産の処分により配当原資を確保するときがあります。しかしながら、導管性要件に基づく借入先の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、配当の金額が配当可能額の90%超とならない可能性があります。かかる場合、利益の配当額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ニ)借入れに係る導管性要件に関するリスク

税法上、上記の事業年度毎に判定を行う導管性要件の一つに、借入れを行う場合には租税特別措置法に定める機関投資家(以下「機関投資家」といいます。)のみから行うべきという要件があります。従って、本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、又は保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないこととなります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ホ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク

事業年度毎に判定を行う導管性要件のうち、事業年度終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令に定めるもの(投資法人の投資主の一人及びこれと特殊の関係にある者等が、その投資法人の発行済投資口の総数若しくは一定の議決権の総数の100分の50を超える数を有する場合における当該投資法人等をいいます。)に該当していないこととする要件、即ち、同族会社要件については、本投資法人の投資口が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、公開買付等により、結果として満たされなくなるリスクがあります。かかる場合、利益の配当等を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ヘ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク

税法上、導管性要件の一つに、事業年度末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、公開買付等により、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。かかる場合、利益の配当等を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ト)
税務調査等による更正処分のために追加的な税金が発生するリスク及び支払配当要件が事後的に満たされなくなるリスク

本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することとなり、投資家への分配金の予想額の修正が必要となる場合があります。また、平成21年4月1日前に終了した各事業年度については、税務上の所得を基礎として支払配当要件の判定を行うこととされていたため、上記更正処分により会計処理と税務上の取扱いに差異が生じた場合には、当該事業年度における当該要件が事後的に認められなくなるリスクがあります。現行税法上このような場合の救済措置が設けられていないため、本投資法人の当該事業年度における支払配当の損金算入が税務否認される結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(チ)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク

本投資法人は、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税制上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。

(リ)一般的な税制の変更に関するリスク

不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、租税公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資口に係る利益の配当、出資の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資法人の投資口の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。

(ヌ)減損会計の適用に関するリスク

固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、平成17年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されることになったことに伴い、本投資法人においても「減損会計」が適用されています。「減損会計」とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。「減損会計」の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、平成27年4月1日以後に開始する事業年度については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当がなされています。

(ル)納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク

本投資法人において納税額が発生した場合に、納付原資の不足等の事情により納期限内に納税が完了しない可能性があります。この場合、遅延納付となった税額に対し遅延期間に応じ延滞税等が発生し、納税が発生した事業年度の投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

その他

(イ)投資対象不動産取得前の情報に関するリスク

有価証券報告書に記載の本投資法人が運用資産、期中取得資産及び取得予定資産を取得する前の情報は、信託不動産又は信託受益権の前所有者における賃貸事業収支等をあくまで参考として記載したものにとどまり、また、未監査の情報を含むため、全てが正確であり、かつ完全な情報であるとの保証はありません。

(ロ)専門家の意見への依拠に関するリスク

不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。同じ物件について鑑定、調査等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額、調査価格の内容が異なる可能性があります。また、かかる鑑定等の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。

土壌汚染のリスクに関する評価報告書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見であり、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。

また、マーケットレポート等により提示されるマーケットに関する第三者機関による分析又は統計情報は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。

建物状況報告書や構造計算書に関する調査機関による調査報告書についても、建物の評価に関する専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、不動産に欠陥、瑕疵が存在しないことを保証又は約束するものではありません。

また、不動産に関して算出されるPMLは、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損失の再調達価格に対する割合で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多額の損失が発生する可能性があります。

(ハ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク

平成28年8月30日付有価証券報告書「第一部【ファンドの情報】 第1【ファンドの状況】 5【運用状況】 (2)【投資資産】 ③【その他投資資産の主要なもの】 (へ)各物件の概要 損益の状況」記載の過去の収支状況は、の賃貸事業収支をあくまで参考として記載したものです。従って、今後の本投資法人の収支はこれと大幅に異なるおそれがあります。

(ニ)匿名組合出資持分への投資に関するリスク

本投資法人はその規約に基づき、不動産等匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等には、本投資法人が匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投資法人が営業者に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されていることがあり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難となる可能性があります。

投資リスクに対する管理体制

本投資法人の体制

本投資法人は、「リスク要因」に記載された投資リスクがあることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるよう、以下のリスク管理体制を整備しています。

(イ)執行役員、監督役員及び役員会

本投資法人は、平成28年8月30日現在、執行役員1名及び監督役員2名から構成される役員会により運営されています。本投資法人は、業務執行の意思決定及び執行役員に対する監督機関としての役員会が十分に機能し、執行役員が本投資法人のために忠実にその職務を執行するよう努めています。役員会においては、本投資法人が委託する資産運用会社が執行する資産運用に係る重要な事項を資産運用会社からの報告事項とすることにより、資産運用会社への一定の牽制機能を構築しています。

(ロ)内部者取引

本投資法人は、役員会において「内部者取引管理規程」を採択し、執行役員及び監督役員がその立場上知り得た重要事実の公表前に本投資法人の投資口及び投資法人債並びに上場投資法人の投資口等の売買を行うことを禁止し、インサイダー類似取引の防止に努めています。

資産運用会社の体制

本投資法人の資産運用に関し、リスクの回避及び極小化を図るべく以下の実効性あるリスク管理体制を敷いています。

(イ)運用ガイドラインの遵守

資産運用会社は、規約に定める資産運用の基本方針及び投資態度を踏まえた上で、分散投資によるポートフォリオの構築方針、各運用資産の安定収益確保のための諸方策、投資を決定する際の物件選定基準、物件検討基準、調査(デュー・ディリジェンス)基準、保険付保方針及び運営管理方針(PM会社の選定基準等)等につき定める運用ガイドラインを策定し、これを遵守することにより、本投資法人の運用の対象となる不動産、不動産信託受益権等に係るリスクの管理に努めます。

(ロ)リスク管理規程

資産運用会社は、本投資法人の資産運用会社として社会的使命を的確に果たし、健全な経営を行い、かつ最善の資産運用を行うため、様々なリスクを適切に管理することを基本方針とした「リスク管理規程」を定めています。「リスク管理規程」では、投資リスクに関し、マーケット状況(賃料相場・地価動向・テナント需給等)、立地条件、周辺環境状況、及び建物の属性等、物件の個別性を総合的に勘案して管理すること、並びに個別案件のリスクを十分に認識しつつ、個別物件を集約したポートフォリオ全体のリスク状況を把握・分析するとともに、運用ガイドラインに記載されたリスク判断基準に従い適切に運用を行うことによって、当該リスクの軽減に努めることが定められています。

(ハ)コンプライアンス・リスク管理室によるリスクの統括管理

リスク管理を統括する部署は、資産運用会社のコンプライアンス・リスク管理室とします。第一義的には、リスク管理項目毎に担当部署として定められた資産運用会社の各部署が、当該リスクを管理するものとし、コンプライアンス・リスク管理室が関連部署に対する日常的な指導管理を行います。管理の方法は、証券取引等監視委員会の金融商品取引業者等検査マニュアル並びに資産運用会社の社内規程である「コンプライアンス・マニュアル」及びコンプライアンス・チェックリストに則って各リスク管理項目をチェックします。

(ニ)利害関係人等との取引

開示情報 掲載の平成28年8月30日付有価証券報告書「第二部【投資法人の詳細情報】 第3【管理及び運営】 2【利害関係人との取引制限】」をご参照下さい。

(ホ)内部者取引

資産運用会社の役職員によるインサイダー取引及びインサイダー類似取引については、「内部者取引管理規程」を定めて防止に努めます。

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